審査委員会特別賞
「愛そうよ、みんなの地球」
中村 舞子 福岡県私立明治学園中学校2年
わが国のごみ問題は深刻化するばかりだ。ごみの量は年間5千万ト
ンを超え、一人一日当たりでは約1.1キログラムとなっている。
そして、現代の日本は、大量生産、大量消費の社会といわれている。
大量に商品をつくり、そして大量に使うことで成り立っている社会
だ。ごみが日々大量に捨てられ、ごみの処理場では、山のようなご
みに悲鳴をあげている。処理地の確保や清掃工場の機能が、大量に
排出されるごみの処理に追いつかず、全国の施設はいまやパンク寸
前だ。また、私達は地球の資源に限りがあることも、しっかりと認
識しておかなければならない。そこで、今一番ごみ問題で重要視さ
れているダイオキシンについて調べた。ダイオキシン類は、塩化ビ
ニル品などを焼却するときに発生するといわれている。しかしまだ、
発生のメカニズムは完全に解明されておらず、ダイオキシン類生成
の原因となる物質はそれだけではないようだ。プラスチック類、食
品などの有機物、塩素を含む物質などが混在し不完全燃焼すると、
ダイオキシン類が発生するともいわれている。ところで、人間は、
ダイオキシン類を水や食品、あるいは空気から体内に取り入れる。
特に魚介類をはじめとする食品からの摂取量が圧倒的に多く、平均
的な地域では、80%から90%が食品からの摂取といわれている。
また、母体内のダイオキシン類は母乳中の脂肪にも含まれ、乳児が
母乳から摂取することになる。そしてそのダイオキシンの影響は、
現在、一般毒性(急性・慢性)、発がん性、生殖毒性(死産、流産)、
催奇形性(奇形児の誕生)、免疫毒性(抵抗力の低下)など、いろいろ
な毒性があることが報告されている。ごみをめぐる問題は、いまや
日本における処理の問題だけにとどまらず、地球的な規模での環境
の保全と資源の有効利用を図ることからも、適切な対応を求められ
ているといってもいいだろう。こうした問題を、私たちの手で解決
する最良の方法の一つとして、リサイクルがある。リサイクルとは、
私たちがものを生産したり消費する社会のなかで、不要となったも
のをごみとして処分するのではなく、再利用することにより、繰り
返し活用することをいう。
そういうリサイクルの中で、私が特に興味をもったものを紹介する。
一つめは、「スーパーウッド」1996年に通産省の局長賞を受賞した
リサイクル技術は、廃材と廃プラスチックを原料に再生木材をつく
るという、画期的な試みだった。この再生木材「スーパーウッド」
の技術の原則は、燃やさない、埋めない、水も化学薬品も使わない、
エネルギーを大量に使わない、価格を抑える、というまさに夢のよ
うなもの。この原則をすべて守り、品質・生産性・コストの点でも
満足できる再生木材、それが「スーパーウッド」なのである。そし
て二つ目は「魚のアラ」魚河岸には毎朝、大量の魚が水揚げされて
いる。そして、膨大な量のアラが排出される。生ごみの中でも、魚
のアラはどろどろした部分が多く、腐りやすく、強烈な悪臭を放つ
ものだ。しかし、近年、このアラからタンパク質やカルシウムを固
形物として取り出す技術が実用化された。取り出された固形物は、
穀物と混ぜ合わされて、家畜のえさに生まれ変わり、利用されてい
る。最後に「サトウキビのかす」熱帯雨林の伐採などの環境破壊の
問題からクローズアップされるにつれ、木材やパルプを原料として
つくられる「紙」について、再考が求められるようになった。そこ
で研究、開発されたのが、ごみとして廃棄されるサトウキビのかす
などを利用した非木材紙である。この非木材でつくられた印刷紙は、
サトウキビのしぼりかすであるバガスを30%使用している。非木材
紙の使用によって、木材を伐採しない努力と、森林保護を積極的に
進めるという、二重の保護が可能になるのである。これらはリサイ
クルのほんの一部にすぎないが少しでも知れてよかった。そして私
も少しずつ気をつけて実行していきたいと思う。
毎日の生活から出る生ごみを、いかに減量していくかということに
対して、近年、非常に関心が高くなっている。そのリサイクル手段
としてコンポスト化、つまり伝統的な肥料化の方法が注目されてい
る。私もリサイクル社会の一員として次のような取り組みもしたい。
・購入の際、リサイクルしやすい製品を選択する・できるだけ再製
品を利用する・修理やリフォームにより、物を大切に長く使う・ま
だ使用できるものは、捨てずにバザーなどに出す。
昔は美しかった地球も今は我々の手によりよごされている。今から
私たちは少しずつでも努力して昔の美しい地球を取りもどし、また
さらに美しい地球にしなければならない。まずは、地球を愛するこ
とからはじめよう。